壁紙を自分で補修する方法は?剥がれや破れ、画びょうの穴などを直す!
「壁紙が少しめくれてしまった」「画びょうの穴が気になる」といった、壁紙に関する小さなトラブルは、自分で解決することができます。業者に頼むとお金がかかるのsで、100均で買えるものなどを使ってパッと直してしまいましょう。
また画びょうの穴あきは、アロンアルフフアとあるものを組み合わせることでとてもきれいに補修できます。こちらもぜひお試しください。
1.賃貸の壁紙は自分で補修してもいい?
1-1.きれいに補修すれば修繕費用がかからなくなるかも
1-2.業者に補修を頼むといくらかかる?
2.画びょうの穴あきは「アロンアルフア×重曹」で埋められる!
2-1.硬化促進剤を併用すれば仕上がりがよりきれいに!
2-2.アロンアルフアは硬化後、塗装も可能
2-3.クロス用の穴埋め剤も市販されている
2-4.大きい穴はリペアプレートを使って直す
3.壁紙のはがれや破れの補修方法
3-1.小さな破れは補修剤を使って直す
3-2.大きな破れやめくれには補修用壁紙を
3-3.小さくてもはがれ落ちたら壁紙シートを使う
3-4.壁紙の浮きには注射器で接着剤を流し込む
4.まとめ
賃貸の壁紙は自分で補修してもいい?
基本的に、賃貸の壁紙も自分で補修して問題ありません。むしろ賃借人には「原状回復」の義務があるので、退去時に余計な修繕費用を取られないためにも、直せるところは直しておくのが望ましいです。
一応、法律では「貸し主に補修が必要な旨を伝えたものの、補修してくれない場合に、自分で補修して良い」と定められています(※)。そのため、賃貸の壁紙を補修する場合は、事前に大家さんや管理会社に問い合わせるのがベターです。
勝手に補修してしまうと、補修によって損傷が悪化した場合などにトラブルにつながる可能性もあるので注意してください。
※参考:民法 第六百七条の二「賃借人による修繕」
きれいに補修すれば修繕費用がかからなくなるかも
賃貸物件を退去する際には、原状回復の義務が生じるため、壁紙の損耗が激しければ、修繕費用を請求される可能性があります。具体的には、以下のようなケースで修繕費用がかかるといわれています。
<壁紙の修繕費用が発生するケースの一例>
● クギやネジなどの穴あき(石こうボードの張り替えが必要なもの)
● 子供が描いた落書き
● ペットによるはがれや破れ
● 結露を放っておいたことによるシミやカビ
このように入居者に明らかな責任があるものについては、修繕費用が生じることが多いです。そのため、退去時の余計な出費を避けるためにも、前もって補修しておくのが良いでしょう。
とはいえ、画びょうの穴あきや壁紙のめくれ・破れがあると、見た目が悪くなるため、気になる場合は、自分で補修してみましょう。
業者に補修を頼むといくらかかる?
大きな穴があき、石こうボードも激しく破損している場合など、自分で直せそうにないなら、無理にいじらず、業者に任せるのが無難です。業者に壁紙を補修してもらう場合、一般的には以下くらいの費用がかかります。
補修の種類 | 費用の相場 |
壁の穴・凹みの補修 | 1箇所あたり15,000円前後 |
めくれ・破れ・浮き | 1箇所あたり5,000〜10,000円 |
このように、業者に頼む場合の補修費用は、「1箇所いくら」と決まっています。補修箇所の数にもよりますが、基本的に数万円かかる場合が多いです。
一方、自分で補修できる場合は、数百円〜数千円で済みます。例えば、アロンアルフアを使って画びょうの穴あきを補修すれば、700円くらいで穴あきを何箇所も補修できます。
出費を少なくするためにも、自分で直せるところは自分で直すのがおすすめです。次項では、自分で壁紙を補修する簡単な方法をお伝えするので、ぜひチャレンジしてみてください。
画びょうの穴あきは「アロンアルフア×重曹」で埋められる!
壁紙にできた画びょうの穴あきは、「アロンアルフア タフパワー」と「重曹」、「カッター(もしくはやすり)」を使って簡単に埋められます。それら3点を用意して、以下の方法を実行してください。
<画びょうの穴あきの補修方法>
1. 穴に重曹の粉を詰める
2. アロアルフアを重曹の粉にしみ込ませる
3. はみ出した部分はカッターかやすりで削り取る
穴が大きくて重曹だけで埋めるのが難しい場合は、重曹をまぶした綿などで穴を埋め、接着剤を流し込むという方法があります。この場合、作業後に「アロンアルフア 専用硬化促進剤」をスプレーすることで、仕上がりがよりきれいになります。
なお、作業の際は、アロンアルフアのくっつき予防にポリエチレン製の手袋をはめて作業するのも良いでしょう。
万が一、指に重曹のペーストがついてしまった場合には、「アロンアルフア はがし隊」を使えば簡単に除去することができます。
硬化促進剤を併用すれば仕上がりがよりきれいに!
アロンアルフアと重曹を使って画びょうの穴あきを補修する際は、仕上げに「アロンアルフア 専用硬化促進剤」を使うのもおすすめです。アロンアルフア 専用硬化促進剤には、硬化速度を速める効果と、接着剤の周辺が白くなる白化現象を防止する効果があり、使うことで補修の見栄えが良くなります。
専用硬化促進剤の使い方は簡単で、補修した箇所に向かって、10cmくらい離したところからスプレーするだけです。硬化促進剤をひと吹きすることで、アロンアルフアは急速に硬化します。
なお、この硬化促進剤は低臭タイプなので、臭いはそれほどきつくなく、薬品の臭いが苦手な方でも安心してお使いいただけます。壁紙の補修のほか、プラモデルやコスプレ造形物などの創作、小物・アクセサリーのハンドメイドやリメイクなどにも使えるため、アロンアルフアをよく使う方は合わせて持っていると便利です。
アロンアルフアは硬化後、塗装も可能
アロンアルフアは、硬化すればその上から塗料で着色することも可能です。補修した部分の見栄えが気になる場合は、壁紙の色味に合わせて塗装するのもおすすめです。塗装することで、より自然な仕上がりになるでしょう。
また壁紙の変色が見られる場合や、部屋の雰囲気を変えたい場合などは、思い切って色を変えるという手もあります。一面だけ壁紙の色を変えたり、ライン状に一部分だけ色を入れたりするDIYも人気なので、画びょうの穴あきの補修とあわせていろいろ楽しんでみてください。ちなみに壁紙の塗装は、お子さんが描いた落書きを消すのにも有効です。
参考までに塗料の塗り方も紹介しておきます。
まずは塗装ができる壁紙かを確かめましょう。塗装できるのは日本に広く流通する「ビニールクロス」です。布製や紙製の壁紙は塗料がしみ込んだり破けたりし、うまく塗装できない恐れがあります。
ビニールクロスであっても、撥水加工や防汚機能がなされたものは、塗料がうまくのらない場合があります。塗装できる壁紙かどうかを調べるには、霧吹きで水を吹きかけるか、セロハンテープを貼り付けるかしてみてください。水が馴染む、もしくはテープがくっつく壁紙は塗装に適していますが、水を球状に弾いたり、テープがつきにかったりする壁紙は、塗装に向かない可能性があります。
使う塗料は水性塗料、なかでも壁紙専用のものがおすすめです。壁紙用の水性塗料は壁紙との相性が良く、臭いも少ないので簡単に使えます。具体的な塗り方としては、以下の手順をお試しください。
<壁紙を塗装する方法>
1. 塗らない部分をマスキングテープなどで養生する
2. ローラーやハケで壁用水性塗料を薄く塗る
3. 塗料が乾くのを待って、2度塗りをする
ポイントは「2度塗り」です。2回塗り重ねることによって、1回目のムラやかすれをカバーでき、きれいに仕上がります。
クロス用の穴埋め剤も市販されている
アロンアルフアではなく、クロス用の穴埋め剤でも、画びょうの穴あきは埋められます。穴埋め剤なら、チューブでセメント状のものを流し込むだけなので、作業が簡単です。
ただし、穴埋め剤はアロンアルフアに比べて硬化が遅く、作業後の塗装などはしばらく待たなければなりません。施行後24時間以降でないと色を塗れない製品もあり、その日のうちに塗装まで完了させたい場合には不便です。
また穴埋め剤は、壁の穴埋めにしか使えません。そのため、家中に画びょうの穴あきがあったとしても、おそらく余ってしまうでしょう。一方、アロンアルフアと重曹であれば、穴を埋める以外にもさまざまなことに使えます。アロンアルフアはいろいろな小物の修理や工作に、重曹は掃除や消臭にも利用できるので、こちらのほうがコスパは良いといえます。
大きい穴はリペアプレートを使って直す
10〜15センチくらいの大きい穴は、穴埋め剤では埋められないので「リペアプレート」と呼ばれる材料を使います。リペアプレートとは、グラスファイバー(ガラス製の繊維)などで作られたメッシュ状の材料で、これをあてがって上からパテで塗り固めれば穴を埋められます。
プレートを入れて、パテを塗って、壁紙を貼ってと、比較的大掛かりな作業にはなりますが、かかる費用は3,000円くらいです。業者に頼むよりはかなり安上がりなので、時間と根気のある方はぜひ挑戦してみてください。補修に必要なものは以下の通りです。
<補修に必要なもの>
● リペアプレート
● パテ
● ヘラ(パテの付属品で良い)
● サンドペーパー
● 定規
● 鉛筆
● カッター
● 補修用の壁紙シート
パテはホームセンターに置いてあるほか、ネットで「壁 パテ」などと検索すれば多数ヒットします。価格は500円前後です。以上が準備できたら、次の作業を行なってください。
<大きい壁穴の補修方法>
1. 穴にリペアプレートをあてがい、鉛筆で縁取りをする
2. 書いた縁取りから、縦横10センチほど大きい四角形を鉛筆で書く
3. 書いた四角形に沿ってカッターを入れ、壁紙をめくりとる
4. リペアプレート裏の剥離紙をはがし、穴を塞ぐように貼り付ける
5. リペアプレートの上から全体的にパテを塗る
6. パテが乾く前にヘラで平たく伸ばし、リペアプレートを完全に隠す(パテが壁紙につかないよう注意する)
7. パテが乾くのを待って、表面をサンドペーパーで磨く
8. 上から補修用の壁紙シートを貼って補修完了
なお、サンドペーパーで表面を研磨する際は、リペアプレートがむき出しにならないよう、力加減に注意しましょう。リペアプレートが出てしまった場合は、再度パテを塗り固めてください。
また補修用壁紙シートの貼り方については、後述する「2. 大きな破れやめくれには補修用壁紙を」で詳しく解説しています。
壁紙のはがれや破れの補修方法
壁紙のめくれや破れについても、市販されている材料を使って、自分で補修することが可能です。補修の方法は、めくれ・破れの大きさによって異なります。
以下では、損傷が小さい場合と大きい場合について、それぞれ補修の仕方を解説します。
小さな破れは瞬間接着剤や補修剤で直す
まず、5センチ以内くらいのごく軽微なめくれ・破れについては、「アロンアルフア EXTRAゼリー状」ですぐ直せます。以下のように、めくれた箇所に塗って押さえるだけです。素手で行うと、はみ出したアロンアルフアが指についてしまった場合、指と壁がひっついて壁紙がはがれるなどの恐れがあるため、ポリエチレン製の手袋をはめて行いましょう。
<ごく軽微な破れの補修方法>
1. 片面にアロンアルフア EXTRAゼリー状を少量つける(塗り広げない)
2. すぐに貼り合わせてしばらく押さえる
3. あればアロンアルフア 専用硬化促進剤をスプレーしても良い
アロンアルフア EXTRAゼリー状は、粘度があって垂れないので、壁紙のような垂直面にも使えます。またしみ込みにくいため、壁紙が汚れてしまう心配も少ないといえます。
ただし、自然素材のほか、素材によってはしみ込む可能性もあるためご注意ください。自然素材の場合は、作業前に「アロンアルフア 専用硬化促進剤」をスプレーしておくと、しみ込みにくくしてくれます。
しみ込む素材側に硬化促進剤をスプレーし、もう一方の面にアロアルフアを塗って貼り合わせましょう。
またビニールクロスの補修には、軟質ビニールに対応した「アロンアルフア EXTRA 速効多用途」や「アロンアルフア タフパワー」が有効です。
さて、貼り合わせる前にアロンアルフアが固まってしまいそうな、やや大きい破れについては、壁紙補修用の接着剤で対応してください。壁紙補修用の接着剤は、瞬間接着剤ほど早く固まらないので、薄く塗り広げて、全面的に接着させられます。
壁紙補修用の接着剤を使う場合は、「接着剤」「雑巾」「壁紙用ローラー」「マスキングテープ」の4点を準備し、以下の作業を行いましょう。
1. ぬらした雑巾を固く絞り、壁紙と露出した裏面を拭く(ほこりや油分を取り除く)
2. 付属のハケやローラーを使って、壁紙補修用の接着剤を、めくれた箇所の奥側から塗っていく
3. 全面に接着剤を塗ったら、めくれた箇所を貼り合わせる
4. つなぎ目を中心に壁紙用ローラーをかけて十分に圧着する
5. はみ出した接着剤を雑巾で拭き取る
6. 半日ほど接着箇所をマスキングテープで養生しておく
なお、貼り合わせた時につなぎ目にすき間ができてしまった場合は、壁紙用の穴埋め剤を使ってそれを埋めてください。
まためくれの巻きぐせがついてしまっていて、うまく接着できない場合は、霧吹きを使います。霧吹きでめくれた部分に少し水をかけてふやかし、指で押さえて巻きぐせを矯正しましょう。水が乾いたら接着剤で貼り合わせてローラーをかけ、マスキングテープで固定します。
大きな破れやめくれには補修用壁紙を
破れやめくれの範囲が大きいと、めくれた部分を戻して貼り合わせる方法では、仕上がりがきれいになりにくいです。その場合は、補修用の壁紙シート(壁紙シール)を貼り付けることによって直しましょう。サイズの目安として、30センチ前後の破れ・めくれに対しては、補修用の壁紙を使うことを推奨します。
補修に必要なものおよび補修の手順は以下の通りです。
<補修に必要なもの>
●壁紙シート(既存の壁紙に近いもの)
●壁紙用のローラー
●カッター
●定規
●雑巾
●マスキングテープ
<大きい破れ・めくれの補修方法>
1. ぬれた雑巾を固く絞って補修する箇所を拭き、ほこりや油分を取り除く
2. 壁紙シートを、破れた箇所よりも縦横3cmほど大きくカットする
3. カットしたシートを補修箇所にあてがって、マスキングテープで四方を固定する
4. 破れた箇所よりひと回り大きくなるように、貼り付けた壁紙シートに定規を当ててカッターで切る。このとき、元の壁紙も一緒に切る
5. 上下がわかるよう、壁紙シートの上にマスキングテープで印をつけてから、四方を固定しているマスキングテープをはがし、切った壁紙シートを丁寧に外す
6. 切った元の壁紙もはがす
7. 補修シート裏の紙をはがし、元の壁紙を切り取った箇所に合わせてシートを貼る
8. 切れ目がわからなくなるまで、ローラーで圧着する
なお、シールタイプでない補修用の壁紙を使う場合は、壁紙用の接着剤で貼り付けてください。その場合は、ローラーでの圧着後に、はみ出した接着剤を雑巾で拭き取ります。十分に拭き取らないと、時間が経つにつれて色が変わってくるので気をつけましょう。
また壁紙シートをカッターで切り取る際、同じところを2重、3重に切ってしまうと、つなぎ目にすき間ができてしまうことがあります。そのすき間は、壁紙用の穴埋め剤で埋めましょう。
小さくてもはがれ落ちたら壁紙シートを使う
小さい破れには接着剤、大きい破れには壁紙シートを使うとお伝えしましたが、めくれた部分が完全にはがれ落ちてしまった場合は、大小によらず壁紙シートを使います。壁紙シートの貼り方は、小さいはがれ落ちについても同じで、大きめに切ったシートを元の壁紙ごと切り抜き、再度貼り付けるだけです。
また壁紙シートではなく、元の壁紙と同じ品番の壁紙を貼り付けるのも良いでしょう。そのほうがより自然な仕上がりになるはずです。
ちなみにはがれ落ちた面積が小さければ、接着に「アロンアルフア EXTRAゼリー状」も使えます。アロンアルフアのほうが、ハケなどを使って塗り広げる必要がない分、作業が簡単です。加えて、一瞬でくっつくことから、マスキングテープで養生する作業も必要ありません。
壁紙の浮きには注射器で接着剤を流し込む
壁紙の浮きは、注射器を使って内部に接着剤を流し込めば直せます。注射器は、壁紙の補修専用のものが販売されています。ネットショッピングで簡単に入手でき、値段は700円前後です。
注射器を使って壁紙の浮きを補修する場合は、「注射器」と「壁用の接着剤」「ローラー」を準備し、以下の作業を行なってください。
<壁紙の浮きの補修方法>
1. 浮いた箇所に注射器を使って接着剤を流し込む
2. ローラーで十分に圧着する
3. 接着剤が乾けば完了(ドライヤーで乾かしても良い)
また、わざわざ注射器を買うほどでもないという場合は、カッターと「アロンアルフア EXTRAゼリー状」を使って、簡単に補修してみるのも良いでしょう。やり方は簡単で、カッターで浮き部分に小さく切り込みを入れ、そこからアロンアルフア EXTRAゼリー状を入れて上から押さえるだけです。
ただし、アロンアルフアは接着が早いので、慎重に作業する必要があります。心配な場合は、少し大きめに切り込みを入れるのがポイント。アロンアルフアを注入後、軽くローラーをかけてください。
なお、浮きの範囲が広い場合は、その部分を切り取って、補修用の壁紙シートを貼るのがベターです。
まとめ
壁紙の補修にも、アロンアルフアは便利です。例えば、「アロンアルフア タフパワー」は、重曹と組み合わせて使うことで、画びょうの穴あきをきれいに埋められます。
また壁紙の小さな破れ・めくれに対しては、「アロンアルフア EXTRAゼリー状」が有効です。
なお、アロンアルフアは硬化速度が速いため、補修後、すぐに色を塗ることもできます。そのため、壁紙の補修を機会に、壁紙の色を塗り替えてみるのもおすすめです。
これを機会に、ぜひアロンアルフアを活用した壁紙のさまざまな補修にチャレンジしてみましょう。