



瞬間接着剤の落とし方は?家具や金属、ガラスなどから取り除く方法

「瞬間接着剤をこぼしてしまった」「多く出し過ぎてはみ出してしまった」など、うっかり不要な部分に瞬間接着剤をつけてしまったことはありませんか。モノについてしまった瞬間接着剤は、「アロンアルフア はがし隊」や除光液などで取り除くことが可能です。
この記事では、具体的な落とし方や注意点などをご紹介します。以下を読んで、家具や金属などについた瞬間接着剤をさっそく落としてみましょう。
なお、指に瞬間接着剤がついてしまった場合は、アロンアルフア はがし隊やお湯などを使って落とせます。以下の記事で詳しい方法を解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。
[指についた瞬間接着剤の落とし方|取れないときはこれを試そう!]
1.瞬間接着剤は「アロンアルフア はがし隊」で落とせる!
1-1.固まった接着剤や白い固まりも落とせる
1-2.除光液(アセトン)でも代用できる
2.モノについた瞬間接着剤の落とし方【家具やガラス、金属など】
2-1.こんな時にも「はがし隊」がおすすめ!
3.瞬間接着剤をはがし液(アセトン)で落とす場合の注意点
3-1.プラスチックや塗装面、革などには使用できない
3-2.目立たない場所で試し塗りしてから使うのがおすすめ
3-3.プラスチックへの付着は耐水ペーパーでこすって落とす
3-4.革製品については修理に出すのが無難
3-5.衣類にできたシミは「はがし隊」で目立たなくできるかも
3-6.要換気・火気厳禁など、その他使用上の注意点
4.まとめ
瞬間接着剤は「アロンアルフア はがし隊」で落とせる!
家具などについた瞬間接着剤は、アロンアルフアの専用リムーバー「アロンアルフア はがし隊」で落とすのがベストです。はがし隊は、主成分のアセトンによってアロンアルフアを分解し、すばやく溶かすもので、アロンアルフアがはみ出したり、こぼれてしまったりしたときに便利です。
固まった接着剤や白い固まりも落とせる
「アロンアルフア はがし隊」を使えば、ついたばかりの瞬間接着剤だけでなく、すでに固化してしまったものも落とせます。そのため、家具などにアロンアルフアがこびりつき、ずっと取れずにいる場合などにもはがし隊は有効です。
さらにはがし隊では、アロンアルフアの「白化現象」も解消できます。白化現象とは、接着部分周辺が白くなってしまうことです。
白化の主成分は接着剤と同じなので、はがし隊を使って溶かしてしまえば、きれいに取り除けます。白化現象が起こると見栄えが悪くなってしまうため、仕上がりにこだわりたいときは、瞬間接着剤と一緒にはがし隊も用意しておくのがおすすめです。
なお、モノについたアロンアルフアにはがし隊を使うと、塗布したモノの色が落ちたり、プラスチックが曇ったりすることがあります。そのため、はがし隊を使うときは、まず目立たないところで試してからにしましょう。
除光液(アセトン)でも代用できる
「アロンアルフア はがし隊」は、マニキュアを落とす除光液でも代用できます。はがし隊も除光液も、主成分はアセトンなので、同じような効果を得ることが可能です。
ただし、除光液は瞬間接着剤を落とすのに特化した溶液ではないため、使用には十分な注意をしてください。アセトンの蒸気やガスを吸い込むと、眼や喉の痛み、頭痛などを引き起こすこともあるので、換気やマスク着用などの対策をするのが望ましいです。
なお、原料にアセトンを含まないアセトンフリーの除光液では、瞬間接着剤は落ちません。接着剤を落とす目的で使用する際は、アセトンを含んでいるかをまず確かめましょう。
モノについた瞬間接着剤の落とし方【家具やガラス、金属など】

家具やガラス、金属などについた瞬間接着剤を落としたいときは、「アロンアルフア はがし隊」と「布」をご用意ください。はがし隊の代わりに、除光液(アセトン含有)を使っても構いません。
準備できたら、以下の手順で接着剤を落としましょう。
<家具などについた接着剤の落とし方>
1. 落としたい部分にはがし隊を2〜3mmの厚さに塗る
2. 3分ほど待ってから布で拭き取る
3. 落ちるまでこの作業を繰り返す
強くこびりついている場合、一度では落ちないこともありますが、除去作業を繰り返すことで、少しずつ取れていきます。
なお、はがし隊や除光液には、有機溶剤のアセトンが含まれるので、蒸気やガスを吸わないように留意しましょう。使用中と使用後は、十分に換気をすることを心がけてください。
また上述のように、色落ちや風合いの変化が生じる可能性があるので、事前に目立たないところで試し塗りをするのがおすすめです。
こんな時にも「はがし隊」がおすすめ!
「アロンアルフア はがし隊」は、以下のような場面でも役立ちます。
- ●お子さんの工作中、指や机に接着剤がついたとき
- まず、アロンアルフアには有機溶剤が含まれておらず、毒性が低いので、お子さんが使うのにも大変おすすめです。しかし、接着力が強いことから、指がひっついてお子さんがびっくりしてしまったり、机に接着剤をこぼして固まってしまったりといったことがあるかもしれません。
そんなとき、アロンアルフア はがし隊があると便利です。はがし隊があれば、机にこびりついたアロンアルフアを溶かせるほか、指についた接着剤も安全に落とせます。 - ●繊細な作業で接着位置がずれてしまったとき
- 細かいパーツをくっつけるときなど、繊細な作業をするときにも、アロンアルフア はがし隊を準備しておくと役立ちます。例えば、接着位置がずれてしまった場合、はがし隊があると接着をやり直せます。なお、接着をやり直す際は、使用したはがし隊を布などでぬぐい、表面をきれいにしてから再接着してください。
またはがし隊があれば、接着位置からはみ出して白化した箇所を除去することも可能です。このようにはがし隊があれば、作業のクオリティが上がるため、アロンアルフアとセットで持っておくと良いでしょう。ただし、色落ちや曇りなどで風合いを損なう可能性もあるので、目立たないところで試し塗りをするのを忘れないようにしてください。
- ●はがれた接着部分を再び強固に接着したいとき
-
アロンアルフアでくっついていた部分がはがれた場合、再度貼り合わせる前に古い接着剤を落としておくことが大切です。古い接着剤が残ったままだと、その凹凸によって塗布にムラができ、接着が悪くなる恐れがあります。
よって、はがれたものを貼り合わせる際にも、アロンアルフア はがし隊があると便利です。はがし隊で接着面をきれいにしてから、新しい接着剤を塗りましょう。
瞬間接着剤をはがし液(アセトン)で落とす場合の注意点

「アロンアルフア はがし隊」などのアセトンの溶液には、プラスチックや革、布類など、一部使用できない素材があります。それらに使ってしまうと、劣化の原因となるので注意しましょう。
以下では、接着剤の汚れをアセトンで落とせない素材について、その理由や対処法などを紹介します。
プラスチックや塗装面、革などには使用できない
はがし隊は、プラスチックや塗装面、メガネには使用できません。それらに使うと、表面が溶けたり、光沢がなくなったりする恐れがあります。
またソファや財布など、革についたアロンアルフアも、はがし隊では落とせません。革に接着剤がつくと、表面だけでなく中にまでしみ込んで固化してしまうからです。アセトンを使っても接着が取れないばかりか、色合いや風合いを損なう恐れもあるので気をつけましょう。
目立たない場所で試し塗りしてから使うのがおすすめ
上記で解説した通り、素材によっては、はがし隊を使うことで、表面が溶けたり、光沢が消えたりする場合があります。そのため、はがし隊を使う前に、一度目立たないところで試し塗りをするのが賢明です。
また貴金属や高価格品など、アセトンにより質感が損なわれた場合のダメージが大きいものには、そもそもはがし隊などアセトン溶液は使用しないでください。
プラスチックへの付着は耐水ペーパーでこすって落とす
プラスチックにはアロンアルフア はがし隊が使えないので、削る、切るなど、力を加えて付着部分をはがしましょう。
特に耐水ペーパーでこする方法は、効果があるといわれているのでお試しください。準備するものは「マスキングテープ」「耐水ペーパー(粗いものと細かいもの)」「プラスチック用のコンパウンド(研磨剤)」「布」の4点です。マスキングテープや耐水ペーパー、コンパウンドは、ホームセンターなどに売っています。
上記4点をそろえたら、以下の手順で接着剤を落としていきましょう。
<プラスチックについた接着剤の落とし方>
1. 付着箇所の周りをマスキングテープで養生し、こすったときに傷つかないようにする
2. 目の粗い耐水ペーパーで、付着箇所をやさしくこする
3. ある程度こすったら、目の細かい耐水ペーパーに持ち替え、再度やさしくこする
4. コンパウンドを布に取り、こすった箇所を磨いて仕上げをする
耐水ペーパーを強く当てると、傷がついたり凹んだりする恐れがあるため、やさしく地道にこするのがポイントです。また耐水ペーパーの番手は、「1,000番→2,000番」、もしくは「1,000番→2,000番→3,000番」の順で使うことを推奨します。より目の粗い600番や800番のほうがよく取れますが、素材に傷がつきかねないので、1,000番から始めましょう。
革製品は修理に出すのが無難
革に瞬間接着剤がつくと、中までしみ込んでしまうため、はがし隊を使っても落とすことができません。そのため、財布やバッグ、ソファなどの革製品に接着剤がついた場合は、専門の修理業者に頼むのが無難です。
業者に依頼すれば、革の染め直しやクリーニング、各種コーティングなど、適切な処置をしてもらえます。どこまで元通りになるかは修理品の状態にもよりますが、下手に自分で直そうとするよりはきれいな仕上がりになる可能性が高いでしょう。
とはいえ、安価なものだったり、業者に頼むのが面倒だったりして、多少劣化してでも自分で直したいという方もいるはずです。結果を問わず、とりあえずチャレンジしてみたい場合には、海外製のレザー用リムーバーを使う手があります。
ドイツの会社が出している製品をはじめ、革製品についた瞬間接着剤をはがせるリムーバーがいくつか存在します。インターネットで販売されているため、気になる方は探してみてください。ただし、海外製ということもあって、原料が不明なものが多く、「色落ちした」「臭いがきつい」といったレビューもあるので、慎重に使うのが良いでしょう。
レザー用リムーバーを使った瞬間接着剤の落とし方は以下の通りです。リムーバーのほか、「革用のクリーナー」「ゴム手袋」「布(拭くもの)」をご用意ください。
<革についた接着剤の落とし方>
1.付着部分にリムーバーを垂らす
2.ゴム手袋をはめた指で浸透させるように塗り込む
3.塗り込んだ液を布で拭き取る
4.同様の手順を接着剤が取れるまで続ける
5.クリーナーで作業した箇所の汚れを落とす
6.仕上げに布で拭きあげる
リムーバーを塗った箇所が色落ちしたり、ダメージを受けたりする場合があるので、目立たない場所で一度試してから上記の作業を行いましょう。
衣類についた接着剤は「はがし隊」で目立たなくできるかも
「アロンアルフア はがし隊」は、基本的に布には使用できないことになっています。付着してしいまった場合の対処法としては、クリーニングに出すことが挙げられますが、クリーニング店でも衣類についた接着剤を完全に落とすのは困難です。
一部、接着剤のシミ抜きができる専門の薬品や技術を持っているクリーニング店もありますが、そうでない場合、十分な処置はできないかもしれません。
もし近くにシミ抜きを得意とする業者がない場合は、一か八か、アロンアルフア はがし隊を使って自分で落としてみるのも良いでしょう。生地を傷つけるリスクはあるものの、はがし隊を使って上手に作業を行えば、衣類についた接着剤を目立たなくできる可能性があります。
まずは目につかないところに塗ってみて、布地が溶けたり色落ちしたりしないようなら、以下の方法を試すことも検討してみてください。
<衣類についた接着剤の落とし方>
1.硬化した箇所の周辺からはがし隊を塗っていく
2.数分待って、接着剤を溶かすようにもみほぐす
3.液をつけた箇所をティッシュやキッチンペーパーで拭き取る
4.この作業を5〜10回繰り返した後、洗濯する
この作業のポイントは、落としたい箇所の中心ではなく、周りからはがし隊を塗っていくことです。はがし隊を真上から落としてしまうと、接着剤が周囲に広がってしまうことがあるので気をつけましょう。
また作業後は、はがし隊の成分によって塗った箇所が少し白っぽくなることがあります。この白っぽさは、一度洗濯をすることによって取り除けます。
要換気・火気厳禁など、その他使用上の注意点
「アロンアルフア はがし隊」は毒性のあるアセトンを含むので、蒸気やガスを吸い込まないよう、換気をしながら風通しの良い状態で作業しましょう。万が一、目や喉に痛みを感じたり、体調が悪くなったりしたら、使用をやめて新鮮な空気のある場所に移動してください。
目に入ってしまった場合は、すぐに水で洗い流し、医師の診断を受けることを推奨します。また体質によっては、かぶれることもあるので注意しましょう。皮ふについた、もしくは皮ふに使用した場合は、すぐに石けんと水で洗い流し、ハンドクリームなどで保湿するのがおすすめです。肌の弱い方は、あらかじめハンドクリームやワセリンで保護したり、ポリエチレン製の手袋を使うとよいでしょう。
さらにはがし隊の使用時は、火気厳禁です。引火する恐れがあるため、火気がある場所で使ってはいけません。
まとめ
家具などについた瞬間接着剤は、「アロンアルフア はがし隊」を使えば簡単に落とせます。接着のずれのやり直しや、はみ出した接着剤の除去にも使えるので、アロンアルフアを頻繁に使う方や、見栄えよく仕上げたい場合は、はがし隊もあわせて準備しておくと安心です。
ただし、素材によっては質感を損なう可能性があるので、目立たないところで試し塗りをし、正しく使うようにしましょう。