



自転車のパンク修理を自分でする方法は?必要な道具や手順を紹介

自転車のパンクは、アロンアルフアで応急修理できる場合があります。アロンアルフアを使えば、通常よりも手早く作業を終えられるので、ぜひ試してみましょう。
今回は自転車のパンクを修理する方法をご紹介します。必要な道具や詳細な手順のほか、チューブ・タイヤ交換の目安などもお伝えするので参考にしてください。
小さな穴や亀裂はアロンアルフアで応急修理できる
粘度の高い「アロンアルフア EXTRAゼリー状」が便利
硬化を助ける「アロンアルフア 専用硬化促進剤」
大きな損傷があればチューブ交換を検討すべき
自転車のパンク修理に必要な道具
自転車のパンクを応急修理する方法
1. 空気を抜いてバルブナットを外す
2. タイヤレバーをホイールに引っ掛ける
3. タイヤからチューブを抜き出す
4. チューブを水に浸けて穴を見つける
5. 穴にアロンアルフアを注入して固める
6. チューブとタイヤの点検をする
7. チューブを取り付けてタイヤをはめる
8. チューブの位置を調整する
9. バルブナットを締めて空気を入れれば完了
自転車のチューブを交換する方法
1. タイヤレバーでタイヤとチューブを外す
2. リムテープを点検する
3. タイヤとチューブを取り付ける
4. チューブに空気を入れて完了
タイヤ本体の穴や亀裂への対処方法
側面の小さな亀裂はアロンアルフアで修理可能
小さな穴や亀裂はアロンアルフアで応急修理できる

チューブに開いた小さな穴やちょっとした亀裂など、軽微な自転車のパンクは、アロンアルフアで修理できます。ただし、あくまで応急修理なので、きちんとした修理には自転車パンク修理キット(ゴムのりや補修パッチ)を用いてください。もしくは業者に修理を依頼しましょう。
アロンアルフアを使うメリットは、短時間で作業を完了できることです。アロンアルフアは硬化が速いため、ゴムのりや補修パッチを使うよりも短い時間でパンクを直せます。スムーズに行けば、20分くらいで修理できるでしょう。
またアロンアルフアは、自転車のパンク修理以外にもさまざまな使い道があります。例えば、割れた反射板の修理や破れたサドルの補修にも使えます。そのほか、日常生活におけるいろいろなメンテナンスに便利です。
粘度の高い「アロンアルフア EXTRAゼリー状」が便利
自転車のパンク修理には、粘度が高くてたれない「アロンアルフア EXTRAゼリー状」がおすすめ。EXTRAゼリー状なら、チューブに空いた穴に注入したとき、わきへ流れていかないので、効率よく穴をふさげます。
またノズルが細長いので、穴に差し込んで注入するのに便利です。容器の形状も、中身を押し出しやすいように工夫されており、スムーズに作業を進められます。
EXTRAゼリー状は液体と違ってしみこみにくいので、革製のサドルを修理するのにも有用です。そのほか、合成ゴムやプラスチック、金属、木材、陶器など、幅広い素材の接着に対応できます。
硬化を助ける「アロンアルフア 専用硬化促進剤」
自転車のパンク穴をふさぐには、「アロンアルフア 専用硬化促進剤」で注入したアロンアルフアの硬化を促すことが重要です。
パンク修理には「アロンアルフア EXTRAゼリー状」を通常よりも多めに使います。アロンアルフアは接着表面の水分と反応して固まるので、量が多いと表面に触れていない部分はなかなか硬化が進みません。そのため、硬化促進剤を併用して、固まりにくい部分の硬化をサポートする必要があります。
アロンアルフア 専用硬化促進剤は、その名の通りアロンアルフアの硬化速度を速めるアイテムで、折れたパーツの修理など、瞬時に固めたいときに役立ちます。また硬化促進剤には、接着箇所の周辺が白くなってしまう白化現象を防止する作用もあり、仕上がりをきれいにするのにも便利です。
ちなみにゼリー状のアロンアルフアと液状の硬化促進剤がセットになった「アロンアルフア スーパーゼリー」という商品もあり、少量でよい、という人におすすめです。スーパーゼリーを使用する場合は、ゼリー状のアロンアルフアを穴や亀裂に注入したあと、スーパー液をたらすことで硬化が促進されます。
大きな損傷があればチューブ交換を検討すべき
アロンアルフアではふさげない大きな穴や亀裂は、ゴムのりと修理パッチで直せる可能性があります。しかし、アロンアルフアで直せないほど損傷や劣化がひどいなら、チューブ交換するのもおすすめです。
自転車のチューブは、耐用年数が2、3年ほどともいわれる消耗品です。走行距離にかかわらず経年劣化していくため、数年乗った自転車がパンクした場合は、チューブ交換も検討しましょう。チューブ交換をすれば、自転車の乗り心地が良くなります。
ちなみにチューブ交換にかかる費用は、自分で作業する場合、1本500〜1,000円程度です。業者に依頼する場合は、チューブ代に加えて1,000〜2,000円前後の工賃がかかります。
自転車のパンク修理に必要な道具

必要なもの | 用途 |
「アロンアルフア EXTRAゼリー状」 | チューブの穴をふさぐ |
「アロンアルフア 専用硬化促進剤」 | アロンアルフアの硬化を助ける |
割りばし | アロンアルフアをならす |
タイヤレバー(2本) | チューブを外す |
ペンチ | バルブナットをゆるめる |
水の入った洗面器 | チューブの破損箇所を見つける |
白色のペン(油性・水性どちらでも) | 破損箇所のマーカーに |
タオル | チューブの水気をふき取る |
軍手 | タイヤ内部を触って点検する |
自転車用の空気入れ | 仕上げに空気を入れる |
アロンアルフアを使って自転車のパンクを応急修理する場合は、上記の道具を準備してください。
タイヤレバーとは、ホイールからタイヤやチューブを取り外すために使う道具です。ホームセンターや通販サイトのほか、100均でも販売されている場合があります。
自転車のパンクを応急修理する方法

自転車のパンクをアロンアルフアで応急修理する場合は、以下の方法をお試しください。
ちなみに所要時間は20〜30分くらいです。アロンアルフアは硬化が速いので、通常よりも早く作業できます。しかし、チューブの取り外しや取り付けなどに手間取る可能性もあるため、時間に余裕のあるタイミングで行うのがおすすめです。
1. 空気を抜いてバルブナットを外す

まずはバルブキャップ(ゴム製のキャップ)や袋ナット(その下の金属パーツ)を手で外し、プランジャー(バルブの内側にある細い棒状のパーツ)を引き抜いてチューブの空気を抜いてください。最初に空気を抜くことでその後の作業がしやすくなります。
次にバルブの付け根にあるバルブナットを、ペンチでゆるめて外しましょう。バルブナットを取ると、チューブをホイールから外せます。
2. タイヤレバーをホイールに引っ掛ける
バルブナットが外れたら、バルブを押し込み、タイヤとホイールの間に指をはさみながら回してゆるめます。
ある程度タイヤがゆるまってきたら、タイヤとホイールのすき間にタイヤレバーを1本差し込んでください。この時、勢いよく奥まで突っ込むとチューブを傷つける恐れがあるので注意しましょう。
差し込んだタイヤレバーを、「てこの原理」のイメージでホイールの中央に向かって倒します。そして、フック状になったタイヤレバーの端を、ホイールの骨組みに引っ掛ければこの工程は完了です。もう1本のタイヤレバーは次の工程で使います。
3. タイヤからチューブを抜き出す
もう1本のタイヤレバーを使って、さらにタイヤの締まりをゆるめていきます。まず先ほどレバーを取り付けた箇所の周辺に新しいレバーを差し込み、てこの原理で起こします。
同様の作業をほかの箇所でも行い、レバーを起こす際の抵抗が少なくなるまで続けてください。抵抗がほとんどなくなったら、レバーを差し込んだ状態でホイールをぐるり一周なぞりましょう。
ここまで来れば、タイヤがホイールからほとんど外れた状態になるので、すき間からチューブを抜き出します。
4. チューブを水に浸けて穴を見つける

続いて、チューブの破損箇所を特定します。バルブにプランジャーを取り付けてからチューブに空気を入れます。
プランジャーを取った後、水を張った容器にチューブを沈めます。ぶくぶくと泡が出てくるところがあれば、そこが破損箇所です。
特定した破損箇所には、見失わないように白のマーカーで印をつけてください。点検が全て完了したら、タオルでチューブの水気をふき取りましょう。
5. 穴にアロンアルフアを注入して固める
見つけたチューブの穴をアロンアルフアで埋めます。穴に「アロンアルフア EXTRAゼリー状」のノズルを差し込み、穴周囲の裏側にも広がるように液を出してください。
ノズルを抜いたら、表面に出たアロンアルフアを割りばしでならし、固まった後に凹凸ができるのを予防します。そして10センチくらい離したところから、「アロンアルフア 専用硬化促進剤」をシュッとひと吹きしましょう。
なお、この場合では穴に流し込むようにして接着するため、接着面や空気中の水分を利用して硬化するアロンアルフアは、放置していても固まりません。そのため、専用硬化促進剤を吹き付けて硬化を促す工程は必須です。
6. チューブとタイヤの点検をする
アロンアルフアでの補修が完了したら、プランジャーを取り付けてチューブに空気を入れ、穴がふさがっていることを確認します。確認できたらプランジャーは再度外してください。
また片方の手に軍手をはめてタイヤの内側を慎重に触り、異物が刺さっていないかも確かめましょう。異物が刺さっていたらチューブを戻した途端にまた穴が空いてしまいます。もし異物があった場合は、ペンチで引き抜いてください。
チューブとタイヤ、両方の点検が終わったら、チューブを取り付けます。
7. チューブを取り付けてタイヤをはめる
タオルでチューブの水分や汚れをふき取り、バルブをホイールの穴に差し込みます。この時、ホイールについているバンドとホイールの穴が正しく重なっていることを確かめてから入れてください。
バルブが入ったらバルブナットを付けて固定し、ねじれないように気をつけながらタイヤの内側にチューブを収めます。バルブ周りは、チューブがタイヤとホイールの間にはさまりやすいので気をつけましょう。
チューブがタイヤに収まったら、タイヤをホイールにはめていきます。タイヤをねじったり、左右に動かしたりしながら、正しく固定されるようにはめてください。チューブがはみ出した箇所があれば、傷つけないよう慎重に中へ押し込みましょう。
8. チューブの位置を調整する
チューブ位置の点検として、バルブを指で押してみます。まっすぐ押し込めるようなら、チューブは正しい位置に収まっています。
バルブが倒れている場合は、ホイールの骨組みをつかんだまま、タイヤを適切な方向に回して微調整してください。左右どちらに回すかは、バルブの傾きの変化を見ながら判断しましょう。
チューブの位置が決まったら、バルブナットを仮締めしてプランジャーをはめ、軽く空気を入れます。そして、指でつまむように一周タイヤをもみましょう。チューブの収まりを整えるための作業です。
9. バルブナットを締めて空気を入れれば完了
再度バルブナットをゆるめてバブルを押し、チューブの位置を最終チェックします。まっすぐ奥に押し込めれば問題ないので、バルブナットを締め、空気を満タンまで入れてください。
バルブナットをまずは手で、次にナットでもう一回ずつ締めて、十分に固定します。最後に車輪を回転させ、タイヤの膨らみや揺れに異常がなければ、修理完了です。
自転車のチューブを交換する方法

アロンアルフアでふさげそうにない大きな穴が空いているなど、チューブの劣化がひどい場合は、以下の方法で交換しましょう。
交換方法は、先ほど紹介したパンク修理の方法と大体同じです。今回は、途中でリムテープの点検が入ります。
<チューブ交換に必要な道具>
● 新しいチューブ
● 新しいリムテープ(劣化が見られる場合)
● ブレーキクリーナーと布(テープ交換をする場合)
● プラスドライバー(同上)
● ハサミ(同上)
● タイヤレバー(2本)
● ニッパー
● 空気入れ
1. タイヤレバーでタイヤとチューブを外す
まずはバルブキャップや袋ナット、プランジャーを取り、チューブの空気を抜きます。続いてニッパーでバルブナットをゆるめ取ってから、タイヤレバーでタイヤとチューブを外しましょう。
タイヤレバーの使い方は先述の通りで、まずは1本をホイールに固定。もう1本をてこのように使って、ホイールとタイヤを分離させて取り外します。
なお、タイヤとチューブが同時に外れない場合は、先にチューブを外すとタイヤも外しやすくなります。
2. リムテープを点検する
ホイールの外周内部に貼られたリムテープを点検し、ズレや破れなどがないかを確かめます。テープが劣化し、ニップルホールと呼ばれる突起が露出しているような場合は、テープを貼り替えましょう。
テープ交換をする場合は、まず古いテープをはがして、クリーナーと布でホイールをきれいにします。次にバルブ穴から一つ以上スポーク穴を通過した場所から、テープを貼っていきます。
テープが中央からずれないように、片手で引っ張りつつ、もう片手でテープを圧着しながら貼ってください。ズレたら一旦はがし、再度貼り直しましょう。
巻き始めを超えて15センチくらい重なる部分ができるところでテープをカットします。最後にバルブ穴に合わせてプラスドライバーで穴を開ければ、テープ交換は完了です。
3. タイヤとチューブを取り付ける
テープの点検が済んだら、まずタイヤから取り付けます。タイヤのビード(ホイールにはまる引っかかり)を片側だけはめてください。
次に新しいチューブを取り付けます。バルブをバルブ穴に差し込み、バルブを起点として左右バランス良くチューブを入れましょう。
チューブがタイヤに収まったら、バルブの反対側からもう片方のビードもはめます。全部はまったら、チューブがタイヤにはさまっていないかを一周点検します。
4. チューブに空気を入れて完了
バルブナットを締めてプランジャーを取り付け、チューブに空気を入れます。最後に車輪を回転させ、タイヤに異常な膨らみや揺れが見られなければ、チューブ交換完了です。
タイヤ本体の穴や亀裂への対処方法

内側にチューブを取り付けるクリンチャータイヤの場合、タイヤ本体の小さな穴や亀裂は問題ないとされています。空気が入るのはチューブなので、タイヤに少しの傷があっても走行にはあまり影響しないと考えられます。
クギが刺さったなど、目視でも確認しやすい中規模の損傷については、応急修理が必要です。穴をふさがないと、空気を入れたチューブが内側から穴にはまり、パンクの原因となる恐れがあります。修理方法としては、タイヤの内側からパンク修理用のパッチを貼ることが挙げられます。
ひと目でわかるような大きな亀裂に関しては、修理しても再利用が難しいため、タイヤ交換をしなければなりません。
側面の小さな亀裂はアロンアルフアで修理可能
タイヤ側面の小さな亀裂については、「アロンアルフア EXTRAゼリー状」と「アロンアルフア 専用硬化促進剤」で修理できます。直したい箇所にEXTRAゼリー状を塗布し、硬化促進剤をスプレーしてください。
小さな傷を見つけた時点で、アロンアルフアで応急修理しておけば、すぐに傷が広がって大きな損傷となることを防げるでしょう。
まとめ
自転車がパンクしたらブルーな気分になるかもしれませんが、小さな穴はアロンアルフアで割と簡単にふさげます。2、30分時間を作って、さっと応急修理してしまいましょう。
これを機会にパンク修理のノウハウを身につけ、サイクルサイフをより快適なものにしてください。またアロンアルフアはちょっとしたトラブルの補修に幅広く活用できるので、サイクリングにも携帯すると良いでしょう。



